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教育再生実行会議第一次提言(いじめ・体罰対策)への意見

教育再生実行会議第一次提言への意見

元文部科学大臣政務官・前衆議院議員 城井 崇

去る平成25年2月26日、政府の教育再生実行会議が開かれ、いじめ・体罰対策の第一次提言が安倍首相あてに提出された。この第一次提言について私の意見を述べたい。



教育再生実行会議提言の骨子は以下のとおりである。

・いじめをした児童・生徒を出席停止にする制度を活用
・体罰禁止を徹底し、部活動指導のガイドラインを策定
・命の尊さを学ぶ道徳教育を充実
・いじめ対策の理念を示した法律を制定
・いじめの通報を受けて対応の窓口となる第三者組織を設置

(西日本新聞平成25年2月27日朝刊による)

詳細は、以下のPDFリンクより参照いただきたい。

教育再生実行会議第一次提言案(出典:首相官邸ホームページ)
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kyouikusaisei/dai3/siryou1.pdf


私は文部科学大臣政務官を拝命していた当時、教育政策を担当していた。平野博文文部科学大臣(当時)から指示があり、下記のいじめ、学校安全等に関する総合的な取り組み方針を取りまとめ、教育委員会や学校現場での取り組みを推進してきた。

(参考)いじめ、学校安全等に関する総合的な取組方針(出典:文部科学省ウェブサイト)
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/detail/__icsFiles/afieldfile/2012/09/05/1325364_1_1.pdf

(参考)学校におけるいじめ問題に関する基本的認識と取組のポイント(出典:文部科学省ウェブサイト)
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/06102402/002.htm


総じて見た場合には、どのような政策を実行するにしても、実効性の確保が課題である。上記の取り組み方針を見ていただければわかるように、これまでに国、都道府県教育委員会、市町村教育委員会、学校、保護者などが本来の役割に加えて取り組むべき論点の整理はある程度ついており、現場でいかに実行するかが大きな課題だと考える。決して項目の羅列に終わらせてはならない。

各項目で気になる部分について以下順次述べていきたい。

<いじめの定義>
・いじめの定義。何をもっていじめとするか、この扱いはかなり難しい。

ただし、犯罪行為に類するものについては厳しく当たるようにしなければ、悲劇は繰り返されると心得るべきだ。

その意味で、学校と警察の連携強化は望ましい。この際に注意したいのは、警察関係者が必ずしも子どもの扱いに慣れていないということである。

少年犯罪関係の部署で長く働いた方を除けば、子どもとのコミュニケーションが求められる今回の役割に見合う方は少ないのではないか。

<出席停止制度の活用>
・いじめをした児童・生徒に対する出席停止制度の活用は一つの手立てだと考える。

これまでしくみがあったものの実質的には使われてこなかったのがこの制度。

学習権の確保を念頭に置くことも必要だが、抑止も含めて今後の活用を行い、経過チェックを行ってはどうか。

<部活動指導のガイドライン>
・部活動指導のガイドラインについては、その必要性についてこれまでにも議論があった。

中学校武道の必修化に伴う柔道の安全確保策の議論の折に、部活動における安全確保策も同時に進めるべし、と当時文部科学大臣政務官だった私から指摘していただけに悔しい。

素人教員による指導の危険性とともに、玄人指導者による行き過ぎた指導(この時には行き過ぎたスパルタ指導を想定していた)の危険性についても当然安全確保は図られるべき。

加えて、そもそも学校現場では部活動の指導者不足が深刻で、その確保に極めて苦心している。

コーチなどとして民間の指導者に協力を仰ぐべきだが、教育現場での教員との共存がうまくいっている事例が少ないように感じる。

この問題と併せて現場実態を踏まえて行政は部活動指導者の適切な確保の方針を示すべきだ。

<道徳指導の強化>
・道徳教育を強化する場合に、理念的に理解するにしても、実際に現在の大変窮屈な時間割にどのように反映するか、相当な知恵が必要である。

心のノートを冊子の形で配布しても道徳が身につくとは思えない。

総合学習の時間を活用するにしても、どれくらいの事業時数が確保できるか。

道徳教育や基本的な教科指導に加えて、食育、キャリア教育をはじめ学校教育でやるべしという新しい分野は目白押しだ。

他の教科内容との横串的連携も含めて指導内容の具体的検討を国は急ぐべきだ。

<いじめ対策の法律>
・いじめ対策の法律を作ること自体には実効性が高まる形、つまり行政サイドの取り組みが現場で徹底される形ならば賛成をしたい。

一方で、現場実態を踏まえない組織を作ることや対応を求めることには異を唱えたい。

同じような役割の会議を作って組織的に屋上屋を重ねたり、教育現場、特に人的資源が乏しい市町村教育委員会や学校に過度に負担となるような無理な設計の会議体などを乱立したりしないようにすることが肝要である。

その意味では、野党側から提示される各種のいじめ対策法案の内容を検討する際にも、対応する組織の組み方について同様の検討を行うべきと考える。

それから、今回の安倍政権が国の関与を強めることに重点を置いている点も気になる。ここに無理はないか。

昨年のいじめに関する実態調査によれば、全国で認知されたいじめ事案の件数は約14万件にも及ぶ。重大な問題として報告されたものでも約300件以上はあったはずで、国が直接関与できるレベルを超えると考える。

こうなると、現場に近い学校や市町村教育委員会、地域の各関係組織の連携が極めて重要で、むしろ現場が動きやすいフォロー体制を国がしっかり作ることが重要と考える。

民主党政権下での取り組みでは、国の役割は、いじめ問題アドバイザーの派遣や学校支援組織・第三者委員会の設置支援など現場の動きをバックアップすることを主眼にした方針をとっていた。

国の関与の必要性を全て否定するものではないが、国の関与にこだわり過ぎることなく、現実に問題にさらされる子どもたちを中心においた支援体制が組まれるよう、学校、教育委員会、国が一致して協力することを切に求めたい。

<第三者組織>
・いじめの通報を受けて対応にあたる第三者組織はぜひ作るべきだが、市町村教育委員会や学校の外に常設の外部組織として作るべきだ。

大津でのいじめ自殺事案を教訓とするならば、内部調査に留まった結果情報の隠ぺいにつながる懸念を初動時からしっかり払しょくするためにも外部性の確保を徹底すべきである。

また、約14万件に上る全国のいじめの認知件数から考えて常設での対応が市町村ごとに必要となるのではないかと考える。



[ 2013/03/01 10:15 ] 日本の政治 | TB(-) | CM(0)
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